『迷悟之間』(邦題『迷いと悟りの間』)は星雲大師が2000年4月1日から2002年12月31日まで、日刊紙「人間福報」に毎日一遍ずつ書いていた著作を集めたものです。当初、大師は数か月のつもりで書いていましたが、世界中の様々な読者から好評を得て、2年以上、毎日欠かさず書き続けました。原文は第1冊から第10冊まであります。
『迷いと悟りの間』というのは、日々私たちが物事を行う時、常に幾つかの「迷い」と「悟り」に引き込まれることを意味しています。当事者には分からなくても、周りの人の方がよく分かることがあります。ですから、時には他者の短い言葉がずばりと指摘できたり、心の思いを増減させたり、深い思慮を与えたりできるのです。
実は、迷いと悟りは一瞬のことなのです。一瞬の迷いによって苦しい局面を悟ることもあれば、一瞬の悟りによって明るい局面になることもあります。これは正に経典で説く、「煩悩即菩提、菩提即煩悩」なのです。
この本を通して、大師は読者と共に励まし合えるよう希望しています。